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堅調に旅客回復した中部会社、中間決算は7.9%増収
経常では17.8%増益も法人調整額増で純利減に
中部国際空港会社は11月14日、2025年度中間決算(2025年4月1日~9月30日)を発表した。中部国際空港(セントレア)の国際旅客は新規・増便や運航再開で、旅客数が前年同期を上回り、国内旅客も堅調に推移したため、売上高が前年同期比7.9%増の276.6億円となった。一方で需要の増加に連動した費用増加のほか、人件費の増加や、物価上昇、空港施設の経年劣化対応などで、営業費用が6.1%増の230.9億円となった。コスト抑制策によって、営業利益は18.2%増の45.7億円、経常利益が17.8%増の42億円と、増収増益になったが、法人等調整額が増えたため、当期純利減は24.7%減の24.1億円と減益になった。
25年上期にセントレアを利用した旅客数は9.3%増の585万人で、そのうち国際線の日本人が26.4%増の98万人と、外国人が11.4%増の169万人になり、国内線旅客が3.9%増の316万人となった。発着数は全体で3.7%増の4.8万回になり、うち国際線では8.6%増の1.9万回、国内線では0.6%増の2.8万回。国際貨物量は5.4%増の6.7万トンと、あらゆる実績で前年同期を上回った。コロナ禍前の19年同期と比べると、国際線で8割弱、国内線で9割強、国際貨物では8割弱と、完全な回復には至っていないものの、着実にかつての実績を取り戻しつつある模様だ。
