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装備庁、次期潜水艦創製へコンセプト評価装置活用推進
民間技術ベースに開発段階で完成形能力評価
防衛省・防衛装備庁は、次期潜水艦の創製に向け、開発段階で潜水艦の能力を総合的に評価できる「潜水艦コンセプト評価装置」の活用を推進する。バーチャルで完成形を想定した正確な評価が事前に出来るもので、自動車メーカーなど民間の製品開発プロセスを参考に「モデルベースの研究開発手法の基盤を確立した」(防衛装備庁 艦艇装備研究所 海洋戦技術研究部 対戦戦評価基盤研究室防衛技官・山田翔太氏)という。開発初期段階から性能成立性を可視化しつつ、 完成図について関係者の認識共有を図り、開発プロセス全体の効率化と高性能化を進める。
都内で開催された、「防衛装備庁技術シンポジウム2025」にて説明を行った。潜水艦は、研究開発の初期段階では完成形の正確なイメージが難しく、構成要素ごとに進められるケースが多いことが課題になっている。近年、安全保障環境が厳しさを増す中、海自潜水艦部隊には長射程ミサイルなどに対応した高い探知・識別能力が求められており、研究開発の質を向上させることは高性能な潜水艦を生み出す上で不可欠だ。そこで防衛装備庁は、潜水艦コンセプト評価装置を活用し、研究開発能力の向上を図っている。
