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2025.10.30

ウイングトラベル

★若者の海外体験後押しへ「Go Global Project」発足

 渋谷未来デザインを中核にJATAや民間企業ら連携

 東京・渋谷で築かれる感性と旅行業界の知見などを組み合わせて、若者の海外体験を後押しする新たなプロジェクト「Go Global Project」が立ち上がった。渋谷エリアで産官学民連携でさまざまな活動を展開する渋谷未来デザインを中心に新たな仕組みづくりに取り組む。同プロジェクトには日本旅行業協会(JATA)やKDDI、関西エアポートを始めとした民間企業が主旨に賛同して連携。海外旅行需要喚起にとどまらず、意識変容につながる取り組みを推進していく計画だ。

 若者文化の中心地渋谷と観光業界の強みを融合  アウトバウンド支援新モデル創出し行動変容へ 

 今回のプロジェクトは、グローバル人材の育成に向けて国際感覚の醸成を図っていく上で、若者の海外志向の低下に危機感を抱いていた渋谷未来デザインの関係者が約1年にわたる議論を重ねて立ち上げることとした取り組みだ。

 渋谷未来デザインの長田新子理事・事務局長は「次世代グローバル人材を育成するためには異文化を知ることが大事だ。しかし、若者の海外志向が低下している中で国際感覚を持ってもらうためにはどのようにするべきなのかという点で議論を重ねてきた」とこれまでの経緯を振り返る。

 そのような中で、海外旅行を始め、留学、インターン、スポーツなどさまざまな入口から海外に挑戦する体験を後押しし、挑戦をきっかけに若者の成長と社会全体の意識変容を生み出すことを目指すプロジェクトとして発足することとした。

 そしてプロジェクトの展開にあたり、コロナ禍前の海外旅行需要回復を目指し「もっと!海外へ」プロジェクトを通じてさまざまな機運醸成企画を展開してきたJATAが趣旨に賛同して連携することとなった。

 両者が目指す方向性としては、若者の動向把握や渋谷発の発信力・波及力などに強みを持つ渋谷未来デザインの強みとJATAが持つ旅行業界のネットワーク、空港との連携力、実装力と社会的スケールを融合して、旅行に限らないアウトバウンドにおける分野横断的な選択肢を構築することを目指す。

※写真=若者の海外体験を後押しする新たな動き「Go Global Project」がスタートした。(写真は左からKDDI事業創造本部の三浦伊知郎シニアエキスパート兼マーケティングリード、渋谷区観光協会の小池ひろよ理事・事務局長、渋谷未来デザインの長田新子理事・事務局長、日本旅行業協会の松岡正晴海外旅行推進部長、観光庁の根来恭子参事官、実践女子大学学長室/国際推進部の内田雄介部長、関西エアポートの岡部ジェム マーケティング部部長)