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2025.10.27

WING

金子国交相、成田第2の開港プロジェクトへ本腰

 首都圏100万回明確化、地方の国際線受入れ底上げ

 金子恭之国土交通大臣は10月24日の専門紙向け就任会見で、航空政策の最優先課題として国際競争力の回復と強化を掲げ、首都圏空港の強化と併せて、地方空港でのハード・ソフト双方の機能拡張を推進する姿勢を明らかにした。特に、成田空港の「第2の開港プロジェクト(3本目滑走路増設・B滑走路延長)」を含む一連の容量拡張計画を「着実に実現する」と強調し、首都圏空港として羽田との連携を前提とした年間約100万回の発着枠確保に力を入れる考えを示した。
 金子大臣は、日本が四方を海に囲まれている地政学的特性から、航空アクセスが経済安全保障・物流・観光・地方創生の基盤であることを改めて指摘。首都圏空港の容量拡張に加え、中部空港の代替滑走路整備、地方空港では滑走路延伸およびエプロン機能強化を掲げ、アジア近隣国との利用者獲得競争に遅れを取らないためのインフラ整備を重視すると説明した。また、航空会社の競争力を回復・強化させるべく、コロナ禍後の需給変動や燃油価格の変動、整備などの要員不足といった複合的な課題に言及し、国内キャリアのネットワーク維持とともに、海外キャリア誘致を両立する政策に取り組む考えを述べた。