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2022.11.11

【潮流】海外旅行が戻らない

 訪日インバウンドが本格的に回復している。10月11日からの水際対策の緩和により、入国者制限の撤廃、ビザ免除、個人旅行の解禁が大きな効果をもたらした。加えて、急激な円安効果が拍車を掛け、首都圏、関西圏で外国人旅行者が目に見えて目立つようになった。
 このため、米系の航空会社関係者は、「インバウンドの急速な増加でアウトバウンドの席が取れない」と指摘。訪日の急増は海外旅行に影響を及ぼしている。
 アウトバウンドは9月7日からの帰国前のコロナ陰性証明の不要で、一挙に増加してもおかしくない状況だったが、未だコロナへの不安に加えて、インバウンドとは逆に円安や燃油サーチャージの影響による割高感から大きく伸びず、需要はあっても席の確保が難しくなってくる状況だ。
 全日空(ANA)と日本航空(JAL)の中間決算をみると、ANAホールディングスは3年ぶりに中間黒字195億円を計上、JALは中間赤字21億円計上したが、前の1522億円から大きく改善した。