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2021.12.20

【潮流】旅行業界に逆風

 旅行業界を取り巻く環境は昨年に輪を掛けて厳しい状況が続いている。昨年の最終号で、2020年は「コロナに始まり、コロナに終わる」と書いたが、今年はコロナ禍が旅行業界全体を覆うような過酷な年だった。
 2021年は年初から緊急事態宣言が再び発令され、日本旅行業協会(JATA)の新年「東京商談会」は急遽中止された。その後も緊急事態宣言が9月末まで続き、11月に開催予定だった「ツーリズムEXPOジャパン2021大阪・関西」は中止に追い込まれた。
 そうした中で、JATA会長の坂巻伸昭氏が7月に急逝し、菊間潤吾氏が会長に再登板。緊急事態宣言の解除を受けて、海外旅行再開に向けて動き出したところで、菊間氏が代表取締役会長を務めるワールド航空サービスに雇用調整助成金の受給問題が発覚し、菊間氏はJATA会長を辞任。後任に高橋広行副会長(JTB取締役会長)が就任した。
 これで終わりかと思ったら、今度はエイチ・アイ・エス(HIS)子会社のミキ・ツーリストとジャパントラベルホリデーにGo Toトラベル事業の補助金受給問題が発覚し、現在、事実関係が調査されている。