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2019.06.17

WING

三菱スペースジェット、国際舞台での評価は如何に?

ブランド再構築で挑むパリ、初日のみ地上展示で飛行なし

 三菱航空機は6月17日から仏パリ郊外のル・ブルージェ空港で開催するパリ国際航空ショーに、MRJのブランディングを再構築した「三菱スペースジェット」の「M90」(旧:MRJ90)を展示中だ。従来はMRJ90の飛行試験3号機だった機体に、「スペースジェット」塗装を施した機体で、去る6月15日にエアショー会場に飛来。エアショー初日となる6月17日のみ地上展示する。昨年のファンボローエアショーでは飛行展示を実施して大きな話題を集めたが、今回のパリエアショーでは飛行展示は見送りに。ショー初日に地上展示を終えればすぐに飛行試験実施に向けて米国へと帰投する旅路に就く。米国へ戻れば型式証明試験に再投入し、アビオニクス関連の試験を実施する計画だ。
 これまで「MRJ」ブランドで国際的な市場で戦ってきた三菱航空機。今年のパリエアショーを前に、ブランド再構築という勝負に打って出た。これまでの開発遅延からイメージを一新するということもあろうが、それ以上に新たな製品ラインナップを加えようとする動きが加速しているという大きな理由がある。
 三菱航空機は今回のエアショーで従来からコンセプトスタディを進めてきているMRJ70について、その名称「M100」としてコンセプトを発表する。これまでの座席数をベースに決定していた「MRJ70」は、その座席数を65席~88席と幅を持たせることで名称も「70」ではなく「M90」の次という意味を込めて「M100」とし、柔軟性を強調。さらに乗客1名あたり1個のキャリースペースを持ち込めるスペースを確保するなど、「M100」が有する空間というウリをアピールする。

 

※写真=新ブランド「スペースジェット」をアピールする新塗装。赤い尾翼には渦巻き模様が描かれている

※写真=スペースジェットM90。青と金のアクセントが光る

※写真=前から見たスペースジェットM90。ロゴもイメージを変えた