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防衛力の抜本的強化に関する有識者会議が開催
安保課題や強化策、3文書改訂の方向性など議論
防衛省は3月10日、「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」を開き、安全保障関連3文書策定後の進捗や新たな課題を踏まえた今後の防衛力整備・3文書改訂の方向性を議論した。日本を取り巻く安全保障環境の変化に加え、ロシアによるウクライナ侵略で顕在化した新しい戦い方、防衛力を支える人的基盤や防衛生産・技術基盤の脆弱性などを幅広く整理し、有識者の意見を募った。座長を務める日本経済団体連合会の榊原定征名誉会長が冒頭にあいさつし、「昨年9月に会議で取りまとめた提言を出して以降も、安全保障環境は急速に変化し続けている。来年度の3文書改訂に向けた検討が進む中、我が国の防衛政策をより前進させるよう議論を詰めていく」と述べた。
防衛省はまず、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画のいわゆる三文書を2022年に策定した背景を整理した。中国による軍事力の急速な増強、北朝鮮による核・ミサイル開発の加速、ロシアによるウクライナ侵略などを受け、従来の延長線上では日本の安全を確保できないとの認識を明確にした。その上で、防衛力の抜本的強化に向けた柱となる①スタンドオフ防衛能力②統合防空ミサイル防衛③無人アセットの活用④領域横断作戦能力・自衛隊組織の強化-については、概ね計画通りに進捗しているとした。防衛関連の歳出ベース予算額は着実に増加しており、2026年度予算までで防衛力整備計画事業費43.5兆円のうち81%を措置済みで、27年度目標のGDP比2%水準も1年前倒しで達成する状況であることを強調した。
※この記事の概要
・中国国防費37兆円台で日本の4倍以上に
ミサイル・戦闘機保有数など格差顕著
・ウクライナ侵略で新たな戦い方鮮明に
無人機やAIなど活用、改修サイクルも加速
・募集対象人口減で自動化・省人化急務
生産基盤・供給網強靭化と継戦能力向上も課題 など
