WING
航空幕僚長 森田雄博空将・年頭の辞
~空自飛躍に向け極めて重要な1年に~
航空新聞社の皆さま、並びにWINGをご愛読の皆様、謹んで新春のお慶びを申し上げます。旧年中は航空自衛隊に対し格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
昨年、複数の事故により、多大なご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。航空自衛隊一丸となって安全確保に全力を尽くしてまいります。
昨年を振り返りますと、中国海警船搭載ヘリによる領空侵犯、中国無人機による南西域での飛行、沖縄本島と南大東島等の間における中国空母からの戦闘機等の複数回の発着艦、中露の爆撃機による共同飛行が確認されるなど、航空活動の活発化が顕著な状況です。さらに、中国空母2隻が同時に太平洋で活動するとともに、電磁カタパルトを採用した空母が就役し、北朝鮮も弾道ミサイル等の発射を繰り返すなど、我が国を取り巻く安全保障環境は、年々「厳しさ」と「複雑さ」を増しています。
力による一方的な現状変更を許容しない安全保障環境を創出するために は、同盟国のみならず、一か国でも多くの国々との連携強化が極めて重要です。このような中、昨年9月には、航空自衛隊の戦闘機が輸送機及び空中給油・輸送機と連携し、初めてカナダ及び欧州(イギリス、ドイツ)に展開し、各国空軍との絆を一層強固なものとすることができました。
本年は、宇宙作戦団(仮称)の新編を予定するなど、航空自衛隊が「航空宇宙自衛隊」へと飛躍を遂げる上で極めて重要な一年となります。予断を許さない安全保障環境下において、航空自衛隊が将来にわたり国民の負託に応え続けていくために、スピード感をもって防衛力整備を進めるとともに、防衛交流や各種共同訓練の機会を最大限に活用し、同盟国や同志国等との連携強化、相互運用性の向上に努めてまいります。また、処遇改善にも引き続き注力し、隊員一人ひとりが誇りをもって職務に専念できる環境作りに取り組んでまいります。
本年も、変わらぬご理解を賜りますようお願い申し上げますとともに、航空新聞社の益々のご発展と、皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
※写真=森田航空幕僚長(提供:航空幕僚監部)
