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2025.11.28

WING

成田中間決算、旅客2000万人超で6.4%増収

 通期予想据え置きも中国減便影響は予測不能
 
 成田国際空港会社(NAA)は11月27日、2025年度中間決算(2025年4月1日~9月30日)を発表した。運営する成田空港では、期間中に旅客全体でコロナ禍後初の2000万人超となり、空港使用料収入や旅客施設使用料収入が増収となったため、売上高が前期比6.4%増の1358億円と、民営化以降最高の売上げとなった。しかし物価上昇に伴って施設維持管理コストが増えたため、営業費用が8.1%増の1132億円となった。そのため、営業利益が1.4%減の225億円、経常利益が2.6%減の214億円になり、加えてさらなる機能強化事業による固定資産除却損の発生などで、中間純利益が19%減の158億円と、増収減益になった。
 藤井直樹社長はこの日の会見で、航空取扱量が好調だったにもかかわらず、減益となったことに「コストの増加は当初の予想で織り込んでいた」と説明。そのため通期の業績予想は変更しないこととして、売上高が前年度実績比4.7%増の2762億円、営業費用が11.9%増の2478億円、営業利益が33.1%減の283億円、経常利益が40.4%減の241億円、当期純利益が61%減の137億円と据え置いた。従来から取り組んできたコストマネジメントを強化し、経営の合理化を促進していくことで予想を上回る業績を目指したいとした。