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Soracle、離発着場や格納庫確保など課題も
制限表面1220m確保は都市部で困難など
日本航空(JAL)と住友商事が、空飛ぶクルマの社会実装を目指して設立したSoracle。同社の運航部兼経営企画部の山本健太氏は11月14日、電子航法研究所が開催した講演会に登壇し、「バーティポート(離発着場)や格納庫の確保など、これらはまだまだ難しい」と話すなど、空飛ぶクルマの社会実装を進めていく上で、現在感じているいくつかの課題に言及した。
バーティポートの設置について山本氏は「空飛ぶクルマの技術的な証明ができてない中において、安全をしっかり担保しなければならず、現状ではヘリコプターよりもかなり長い制限表面を確保することが必要になっている」とコメント。「(絶対的に1220メートルが必要という訳ではないが)一般的には1220メートルの制限表面が必要であることがバーティボード整備指針で示されている。これを確保していくことは、都市内では難しいことが、場所の探索を進めていくなかで感じている」と述べ、空飛ぶクルマを実装していく上で必要不可欠な地上インフラであるバーティポート整備において、長い制限表面を確保することが、とりわけ都市部でネックとなっていることを明かした。
また、格納庫についても、「(Soracleが導入予定の「ミッドナイト」など)翼が15メートルある機体もある。複数の空飛ぶクルマが街中を運航するようになった際、空飛ぶクルマをどこに駐機させておくのか。格納庫の確保も必要になってくる」と話し、大量の空飛ぶクルマが飛び回る時代における格納庫確保も、今後課題になるだろうとした。
