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2025.10.29

WING

日機装、水素航空機液化水素ポンプで2次試作実液試験成功

 26年3月まで供試体ポンプを川崎重工に納入

 日機装は10月28日、水素航空機向け液化水素ポンプの2次試作の実液試験に成功したことを発表した。開発中のポンプはモータ一体型で、液化水素(-253℃)により満たされた極低温の状態(浸漬状態)で運転する。1次試作の試験では、世界で初めて浸漬状態の小型電動モータによる高速回転を実現した設計により、液化水素を送り出すことに成功。今回の2次試作の試験では、3万rpmの高速回転を維持しつつ、吸い込み性能を約2倍に向上し、流量を1.2倍、吐出圧力を1.4倍に増加させることに成功したことを明かした。
 日機装は今回の試験で得られた技術的な知見を生かし、さらなる改良を行う方針で、最終的に供試体ポンプを製作する。その供試体ポンプは、2026年3月までに川崎重工業に納入し、その後の燃料供給システム検証に活用される見通しだ。

※画像=水素航空機向け液化水素ポンプの2次試作品(提供:日機装)