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25年度上半期の緊急発進は265回、無人機対応増加
中国海警船から発艦ヘリが侵犯、活発な行動続く
統合幕僚監部が発表した2025年度上半期(2025年4月1日~9月30日)の対領空侵犯措置における緊急発進実施回数は合計265回で、前年同月よりも93回減となった。そのうち中国機を対象とした発進は全体の約75%を占める198回で、ロシア機に対する回数は約22%の59回だった。直近5年間の上半期の中でも25年度は最も回数が少なく、中国機やロシア機に対する発進回数で見ても最も少ない。しかし、5月には尖閣諸島付近の領海で中国海警船から発艦したヘリによる領空侵犯が発生したほか、中国無人機による与那国島と台湾間の通過が前年同期を上回って発生しており、中国・ロシアによる行動そのものが落ち着いているわけではないため、防衛省・自衛隊では引き続き周辺空域の警戒を強めている。
※図=25年度上半期の中国機・ロシア機による行動(提供:統合幕僚監部)
