2018.04.13

ウイングトラベル

JATA今年度事業方針「変革の時代に取り組む」

海外OTAとの不公平な競争環境是正へ議論開始

 日本旅行業協会(JATA)は4月12日に会見し、2018年度の事業方針を発表した。「変革の時代にしっかり取り組む」と題した事業方針で、越智良典理事・事務局長は、日本の旅行市場で、日本の法規制の適用を受けないグローバルOTAのシェア拡大が進み、国内旅行会社との不公平な競争が限界に達しており、競争環境や取引条件の課題について、JATA内部で検討会をスタートさせるとともに、観光庁とこの問題を議論する場を求めていくことを明らかにした。
 越智事務局長は、「OTAの国内旅行取扱高は旅行会社に匹敵し、海外旅行はシェア拡大を続けており、今がギリギリのタイミング」と指摘、日本の旅行業界におけるクロスボーダー規制を強化するのか、それとも撤廃するのか議論をスタートさせたいとしている。
 JATAの立場としては、現状の不公平な競争環境を正し、会員の利益を守り、消費者保護の観点からも、クロスボーダー取引に対して規制強化を求める方針。
 観光庁は2015年6月に「「オンライン旅行取引の表示等に関するガイドライン(OTAガイドライン)」を策定した。3年前の当時はインターネットの普及に伴い、旅行のオンライン取引が拡大し、消費者との契約面でのトラブルが続出したことを受けて、その防止を図るためにOTAガイドラインが策定された。
 しかし、その後もOTAは法的規制を全く受けることなくシェアを拡大し、一方で、国内旅行業者は旅行業法等の法的規制を受けるという不公平な競争環境を強いられている。
 越智事務局長は、「オーストラリアのように規制を撤廃するのか、それとも規制を強化するのか方向性を議論したい。クロスボーダー規制問題は多くの業界で議論されているが、日本は規制を強化する方向ではないか」との見解を示した。
 オーストラリアはOTAのシェア拡大を受けて、2015年に旅行業ライセンス制度を廃止し、供託金制度も廃止した。
 観光庁は、新たな時代の旅行業法制に関する検討会で新たな時代の旅行業法制に関する検討会の2016年12月の中間取りまとめで、「国内外のオンライン旅行会社の急成長等、旅行業を取り巻く環境が大幅に変化していることを踏まえ、旅行者の取引の公正等の実態を把握し、国内旅行業者と海外旅行業者の平等な競争環境の実現、取引実態に応じた営業保証金の設定等について検討が必要」と明記している。
 その後に、てるみくらぶが倒産し、弁済限度額が引き上げられ、法規制が強化された。また、旅行業経営のガバナンスも強化された。
 グローバルOTAとの協賛環境の問題は、自由競争、公正・公平な競争環境、消費者保護など様々な観点から議論し、方向性を示すことが期待される。