2021.01.22

WING

新型ロケットH3、開発の舞台はいよいよ種子島へ

工場でのミッションチェックアウト完了

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月21日、2021年度中に試験1号機が打ち上げられる予定の新型ロケット「H3」のコア機体について、まもなく打ち上げ射場のある種子島への輸送を開始することを明らかにした。ロケットのコア機体は三菱重工業の飛島工場から出荷直前状態にあるとし、すでに工場での製造の最終仕上げとなるミッションチェックアウトと呼ばれる最終関門をクリアしたという。
 H3ロケットは、高信頼性を誇るH2A/Bシリーズに続く日本の新たな基幹ロケット。高信頼性であることはもちろん、打ち上げの低コストにも主眼が置かれ、世界のロケット打ち上げ市場でシェア獲得を狙う。打ち上げコストとしてはロケット本体で約50億円と、H2Aのおよそ半分にまで低下する。
 H3試験機1号機の試験飛行ミッションは、目標とする軌道に向けて飛行を行い、ロケットの機能・性能を最終検証するためのデータを取得することが最大の目標だ。リフトオフからミッション終了までのデータを順次取得し、データを評価する。さらにはペイロードとして「だいち3号」を搭載して、所定の軌道に投入することも目指している。
 工場での作業を終えたH3試験機1号機は射場のある種子島へと輸送される。開発の舞台はいよいよ種子島へと移っていくことになるが、その種子島では移動発射台上でロケットの機体を組み立てる作業(VOS:Vehicle On Stand)が待っている。
 組み立てたロケットは、機体と射点設備を組み合わせて行われる極低温点検(F-0)を行う。この点検はシステムのインターフェイス確認のほか、着火直前までのカウントダウン作業のリハーサルまで行うというものだ。この点検により、打ち上げまでの作業性や手順を確認していく。
 さらに特別点検として、・・・

 

スケジュールの鍵はLE-9エンジンの完成
昨年5月の不具合発見から翼振動試験など進む

 

射場作業日数は約半分に
最終的に発射管制室要員は4分の1

 

H3ロケットデザイン、従来の「NIPPON」から「JAPAN」に

 

※画像=JAXAが開発中のH3ロケットの開発の舞台がいよいよ種子島に。JAXAはH3の塗装デザインを初めて公表した(提供:JAXA)