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2020.12.07

WING

ジャムコ、シンガポール航空の旅客機を貨物仕様に改修

シンガポール当局からSTC取得、欧米市場も視野

 ジャムコが、シンガポール航空の777-300ERの客室を貨物を輸送する仕様へと改修するプログラムを完了させた。ジャムコグループ傘下のジャムコ・エアロデザイン アンド エンジニアリングとシンガポール航空が共同で実施したもので、シンガポール民間航空庁(CAAS)から追加型式証明(STC)を取得して実施したもの。ジャムコによれば、CAASのSTCは米連邦航空局(FAA)や欧州航空安全庁(EASA)のSTCへと展開することが可能だとしており、欧米向けにも同様のサービスを展開することを視野に入れている。
 ジャムコは今年4月から、「Project Blue SKY」と銘打った航空機客室感染症対策プロジェクトを推進中だ(本紙7月27日号)。紫外線や触媒を利用したラバトリー、ギャレーなどの開発や各座席を仕切るデバイダーなど、様々な客室内装品を市場に提案している。
 今回の客室改修プロジェクトも「Project Blue SKY」の一環で、客室の貨物改修キットとして販売した。この貨物改修キットでは、座席を全て取り払って効率的に貨物を積載することができるタイプと、座席は取り外すことなく、座席の上に貨物を乗せるという2種類を用意した。・・・

 

※写真=ジャムコがシンガポール当局からSTCを取得してシンガポール航空の旅客機客室を貨物仕様に改修(提供:ジャムコ)

※写真=座席を取り払って貨物を搭載。777-300ERで12%ほど貨物搭載量が増加する(提供:ジャムコ)