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2020.06.22

ウイングトラベル

★赤羽国交相が観光バスの換気対策を視察

 ガイドラインの徹底や安全対策の周知に全力
 
 赤羽一嘉国土交通大臣は6月19日、バスメーカーや観光バス事業者を国土交通省に招き、バスの車内換気対応などの対策を視察するとともに新型コロナウイルスの影響について意見交換を行った。
 政府は6月19日から県をまたぐ移動を容認した。これを受けて日本バス協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会の3団体で構成する貸切バス旅行連絡会は安全・安心な貸切バス旅行を実現するための「貸切バスにおける新型コロナウイルス対応ガイドライン」を公表した。
 これを受けて赤羽大臣は安全・安心な観光の実現の一翼を担う観光バスの車内換気や消毒など具体的な取り組み状況を確認するために今回の場を設けた。国交省には、はとバスの中村靖社長、東都観光バスの宮本克彦社長、日野自動車の長久保賢次技術開発本部副本部長の3人を招いて意見交換を行った。
 意見交換後は実際に観光バスに乗車し、エアコンによる車内の換気システムや車内消毒の様子を視察した。
 バスツアーなどに使用される大型観光バスは前方床下と屋根上のエアコンユニットから外気を導入するとともに、車両後方の換気ファンが作動し強制的に車内を換気する仕組みとなっており、観光バスで約5分、路線バスで約3分で車内の換気が完全に入れ替えることができるようになっている。今回はバスの車内に煙を充満させた上で、エアコンを稼働し換気が行われる様子をデモンストレーションした。
 

 

※写真=観光バスの視察を行った後に報道陣にコメントを述べる赤羽一嘉国土交通大臣(左から2人目)

 

■貸切バスのコロナ対応ガイドライン策定
 ガイドは前方向き、観光バスは約5分で換気可

 日本バス協会、日本旅行業協会(JATA)、全国旅行業協会(ANTA)の3団体で組織する貸切バス旅行連絡会は6月19日、「貸切バスにおける新型コロナウイルス対応ガイドライン」を策定、公表した。既に、日本バス協会による「バスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」は策定されているが、貸切バスツアーに関する対策が抜けていたことから、今回、バス事業者と旅行業者がそれぞれ行うべき貸切バスでの感染予防対策をガイドラインとしてまとめた。
 そのため同ガイドラインでは、乗降時や運行中などの各場面ごとに、バス会社が行うべき対策と、旅行会社が行うべき対策をそれぞれまとめている。
 例えばバスの乗車時や降車時には、バス会社の対応として、マスクの着用や大声での会話を控え、乗車時や再乗車時の手指消毒、降車時には通路に列ができないように順次離席することなどについて協力を呼びかける。また、運転席周りの仕切り等による接触防止や、消毒液の常備、可能なら手すり等の消毒などを行う。
 旅行会社の対応としては、出発前に利用者の体調管理(体温、体調チェック)を行い、発熱や感染の疑いのある症状がある利用者には、旅行の参加を遠慮してもらう。また、旅行会社を通じて、手指消毒などへの協力を要請する。また、旅行会社は感染者発生時に備え、旅行参加者または契約者の連絡先情報を2週間保存する。

※「貸切バスにおける新型コロナウイルス対応ガイドライン」
http://www.jata-net.or.jp/virus/pdf/2006_allstsrsrvdbusguideline.pdf