2019.10.09

WING

航空宇宙や武器製造など外資出資規制強化

事前届出基準を現行10%から1%以上に

 財務省の関税・外国為替等審議会の外国為替等分科会は10月8日、経済の健全な発展に繋がる対内直接投資の促進と、航空機や宇宙関連、武器製造、原子力、軍事転用可能な汎用品の製造業およびサイバーセキュリティーといった国の安全に係る分野のほか、航空運輸などといった経済の円滑運営に係る分野など、一部の業種を対象に外資規制を強化する方針案を提示した。
 これは昨今、欧米でも安全保障などの観点から対応を強化する流れが加速していることなどを踏まえたもので、日本としてもこうした主要国の流れに遅れることの無いように対応を進めていきたい考え。具体的には国の安全を損なう恐れのある投資への適切な対応として、外国企業などが対象となる日本企業の株式を取得する場合に必要となる事前届出対象基準を、上場会社の株式取得の閾値を現行の「10%」から「1%」以上へと引き下げる。
 この現行の「10%」から「1%」以上への引き下げの意味するところは、「10%」の場合は会社法上の解散請求権を有することになり、「5%」ならば金融商品取引法上の大量報告義務が発生。「3%」では会社法上の株主総会招集請求権が、「1%」の場合は会社法上では株主総会における議題提案権が発生する。

 

欧米で進む規制強化、日本も追随

 

〈対象業種〉
・国の安全=武器、航空機、原子力、宇宙関連、軍事転用可能な汎用品製造業、サイバーセキュリティ関連
・公の秩序=電気・ガス、熱供給、通信事業、放送事業、水道、鉄道、旅客運送
・公衆の安全=生物学的製剤製造業、警備業
・経済の円滑運営=農林水産、石油、皮革関連、航空運輸、海運

 

※画像=対内直接投資の審査制度の全体像イメージ(出典:財務省資料)