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2019.05.20

WING

丸茂空幕長、F-35A捜索でホイールらしき部品発見

回収部品に水平尾翼と見られる部品も

 丸茂吉成航空幕僚長は5月17日の会見で、いぜん捜索が続く墜落したF-35Aについて、脚部分のホイール部と水平尾翼らしき部品が回収されていると説明した。いずれも墜落機の部品であるかも含めて、詳細な調査が引き続き必要とのこと。これまで記録媒体のないフライト・データ・レコーダー(FDR)などが回収されているが、今のところ事故調査に大きく寄与するFDRの記録媒体部分の発見には至っていない。航空幕僚監部の事故調査委員会では、機体同士のデータをリンクするシステムの「MADL(マドル)」や地上レーダーのデータなど、様々なデータを用いて、事故原因の究明を急ぐ構えだ。
 丸茂空幕長によると、不明操縦者および機体捜索は、航空自衛隊で契約した民間のサルベージ船と、海上自衛隊の護衛艦による5隻の体制で、引き続き海中の捜索および収容活動を実施しているという。事故調査については、機体の捜索に加えて、機体同士の情報共有が可能なMADLや、地上レーダや過去のフライトなどの記録、隊員などの聞き取りを進めているところ。MADLは作戦に必要な僚機のデータを共有するシステムで「事故調査に資するものは取れている」として、解析に必要なある程度のデータを得たとした。しかし解析の進捗について、今のところ「特段説明できるものはない」と述べた。