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2025.11.18

旅行会社の強みを発揮できる場に 新体制で迎える2026年のハワイ州観光局【2026年ハワイ州観光局の取り組み ③】

© ハワイ州観光局(HTA)

 

「HAWAI’I EXPO」は来秋に開催
来年4月には「ジャパンサミット」

 

 一方、一般消費者向けイベント「HAWAI’I EXPO」は、来年秋を目途にホノルル市と姉妹提携を結ぶ渋谷区で開催を予定している。日本各地に向けて行われるハワイイベント関連も、「百貨店でのハワイフェアや姉妹都市でのイベントなど、ハワイ文化を広く啓発できる取り組みには引き続き協力していきたい」(高橋氏)とのこと。

 また、来年4月には現地で旅行業界向けの「ジャパンサミット」を計画。毎回100名規模の旅行会社スタッフが参加する一大イベントで、マネージャーの坂梨好氏は「ハワイへ行ったことのない人も対象に、現地視察にも力を入れて取り組みたい」と期待を示す。 今後はサテライトオフィス勤務の旅行会社スタッフの参加も積極的に進める方針だ。

 

医療・ウェルネス分野でJTBと提携
先進医療とウェルネス機会創出

 

 富裕層やシニア層に向けた取り組みとしては、最近発表した医療・ウェルネス分野でのJTBとの提携も大きな一つ。 ハワイと日本の双方で先進医療とウェルネス体験の機会創出を決意する内容で、ハワイ州の医療機関と、JTBが設立した関連「ジャパン・メディカル&ヘルスツーリズムセンター(JMHC)」が今後、具体的な計画を立てる。

 このうち日本市場にあっては、ハワイで最先端の医療・ウェルネス体験をサービスとして提供し、ハワイ観光における新たな価値創造を目指す。

 対して日本側ではJMHCを軸に、日本の先進的な医療をアピール、ハワイから参加目的の参加者を受け入れます。治療後のケアや日本とハワイ双方の医療機関による相互交流の推進も視野に入れます。

医療・ウェルネス分野でJTBと提携(左からJTB取締役会長 髙橋広行氏、ハワイ州観光局 日本支局会長 エリック高畑氏)


 

観光局の窓口となる「サテライトオフィス」
ディスプレイコンテスト実施、ハワイの露出増に

ハワイ州観光局公式ラーニングサイト「アロハプログラム」。 ハワイスペシャリスト検定取得者は旅行会社で2万1811名を数える(2025年9月現在)。 今年は検定問題を刷新した

 

 

 ハワイ州観光局が旅行会社の販売店戦略の主軸に立つのが「サテライトオフィス」だ。観光局公式ラーニングサイト「アロハプログラム」のハワイスペシャリスト検定上級(ハープウ)取得者が一定の割合で店舗を認定し、観光局の窓口としての役割を担う。 現在、全国で75グループ354店舗(20259月現在)を数える。

ハワイ州観光局公式ラーニングサイト「アロハプログラム」

 

 コロナ禍で活動を一時停止していましたが、今年から再スタート。認定条件となる検定の受検状況などを精査し、店舗の再確認を進めています。

今年は「ディスプレイコンテスト」を実施。34店舗が参加し、優秀店舗を表彰した。一方的にJTB260店舗でもポスターや動画プレゼンテーションなどを展開し、店舗でのハワイ露出を強化しました。 「特に57月は旅行会社店舗でのハワイ露出が大きく増えました」という。

ディスプレイコンテストで第1位を獲得した株式会社マップトラベル

 

来年からはサテライトオフィスの本格運用を開始。インセンティブな提供やスタッフ向け視察旅行の実施も検討する。坂梨氏は「小規模店舗から大規模店舗まで一丸となって、ハワイを盛り上げていけるよう頑張っていきたい」と語る。

 このほか、旅行会社内の「トレーナープログラム」も継続中。 ハワイスペシャリスト上級取得者がトレーナーとなり、社内で上級資格取得を促進する仕組みで、旅行会社内における専門人材の育成を取り組む。

 

 

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