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荒井陸幕長、海上輸送群に輸送艇配備部隊新編

奄美基地へ新編、さらなる機動力で島嶼防衛強化
荒井正芳陸上幕僚長は9月11日の会見で、島嶼防衛力強化を目的として陸自を中心に設立した自衛隊海上輸送群について、2026年度には輸送艇の取得と併せて、海自の奄美基地へ新たな部隊を配備する計画であることを発表した。現在、海上輸送群は拠点を呉基地に置き、小型輸送艦と中型輸送艦を各1隻ずつ保有している。今年度内には、さらに小型輸送艦2隻を追加し、計3隻の同艦艇を保有した海上輸送隊1個部隊を阪神基地内へ移転させる予定だ。その上で来年度にはさらに小回りの利く輸送艇の取得と1個部隊の新編を行うとし、島嶼部へのより迅速な部隊展開や物資輸送に貢献したい考えだ。
具体的に今後取得する輸送艇は、奄美基地の古仁屋港へ配置する予定だ。現在同港は港湾施設整備を行っており、この整備が完了するまでの間、輸送艇を配置する場所については調整中だとした。新たな海上輸送隊の新編は、迅速な輸送のための重要な要素。奄美基地は古仁屋港整備によって、島嶼防衛の要所として重要な拠点となることが予想され、自衛隊は今後も引き続き効率的な輸送力向上の取組みに努めていく構えだ。
※この記事の概要
・ 「レゾリュート・ドラゴン25」訓練
米海兵隊・米陸軍との連携強化
※写真=レゾリュート・ドラゴンで投入される予定の米陸軍のタイフォン(提供:米陸軍)