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2019.02.19

WING

国交省、準天頂衛星を鉄道分野で活用検討

列車位置検知の省力・公理化など、将来は運行管理も

 国土交通省は、準天頂衛星を鉄道の運行管理などに活用する検討をスタートした。2月19日に検討会の一回目の会合を開催し、実用化に向けた検討に乗り出した。鉄道業界としては、準天頂衛星を活用することで、これまで用いてきた列車位置を検知するための地上設備の省力化・効率化することができることのほか、接近する走行列車の位置を踏まえた保守作業の安全性の向上などが期待されるとしており、将来的には鉄道の運行管理への活用など、鉄道分野の生産性革命に繋げたいとして期待が大きい。
 準天頂衛星は、米国のGPS衛星を補完することを目的として、日本が打ち上げた高精度測位衛星。衛星は高速で地球の軌道を周回するため、日本の真上にある時間帯は一日のうち、およそ7-9時間ほど。複数の衛星で構成する準天頂衛星システムは、準天頂軌道というユニークな軌道を描き、常時、日本の真上に1基の衛星が存在するようにする。これにより、山間部や高層ビル群などにおいてもGPSを補完するかたちで精緻な測位をすることができるようになるなどの効果が期待されている。