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2025.08.27

WING

住友商事、供給不足で好調続くリース事業

 拡大のヘリリース、2位と3位が傘下に

 住友商事の航空SBU長の多々良一郎氏と防衛宇宙・技術SBU長の上野智規氏はWINGのインタビューに応じ、航空・宇宙・防衛の各分野で取り組む最新の状況について説明した。航空SBUが取り組む民間航空分野では、特にリース事業が好調だ。航空機、エンジン、ヘリコプターのリースを展開する。世界第2位の航空機リース会社であるSMBCアビエーションキャピタル(SMBCAC)では、保有・管理・コミットを含め機材が1001機となっており、パートナーのSMBCグループとともに、全世界のエアラインとつながる強みを一層強化していく。需要は引き続き堅調で、高い水準で推移している。また航空機エンジンのリース会社であるSMBCエアロエンジンリースでは、エンジン約100基を保有・管理しており、こちらも航空機と同様に好調。新造機の供給が不足する中、世界の航空機需要は右肩上がりで、リース会社が果たす役割はますます大きくなっている。
 そしてヘリコプターリースについては、大幅なステップアップとなった。これまではSMFLを通じて、ヘリリース大手のLCIとジョイント・ベンチャーのSMFLHへ出資し、さらにLCI本体にも35%を出資していたが、今年3月には出資を増やしてSMFLHがLCIを完全に取り込んで統合した。これでSMFLHに対し、ほぼSMFL傘下となる97%超の出資比率となった。
 さらにSMFLHでは今年3月に、オーストラリア金融大手のマッコーリーグループ傘下のリース会社であるマッコーリー・ロータークラフト社(MRL)を取得。これまでヘリリースとして業界2位だったLCIと、3位のMRLを傘下に置いたことで、グループとして保有・管理・発注機材の合計が約310機となった。今後もヘリリースへ力を入れて、業界1位の規模を目指していく構えだ。