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2025.08.18

WING

F-2緊急脱出、理由はエンジン不調、推力低下

 エンジンに不具合か、機体など回収へ検討

 

 防衛省・自衛隊は、茨城県沖の太平洋上で航空自衛隊第7航空団第3飛行隊のF-2A戦闘機からパイロットが緊急脱出する事案が8月7日に発生したことについて、当該機のエンジンの不調と推力の低下があったことを発表した。中谷元防衛大臣が8日の会見で明かした。今後、海上自衛隊艦艇および海上保安庁巡視艇による海上の漂流物などの捜索を行うとともに、水没したという機体については引揚げの方向で検討を行っている。
 この緊急脱出事案は、百里基地の北東約150キロの空域で発生しており、パイロットが機体の不調を兵器管制官へ伝えた後に緊急脱出を行った。その後救難ヘリが病院へ搬送し、命には別状がないことが確認された。また、落水した機体による船舶などへの被害は確認されていない。
 機体の不調については、これまで分かっている状況から当該機のエンジンに何らかの不具合が生じた可能性があると見られる。防衛省・自衛隊では、不具合箇所については確認中だとしており、今後原因究明を十分行って安全を確認するとしている。現在のところ、F-2戦闘機は訓練飛行を見合わせているところで、早急な原因究明が待たれる。