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2025.08.08

WING

茨城県沖で訓練中のF-2緊急脱出、命に別状なし

 救難隊との錬成訓練、UH-60Jが操縦者を収容

 茨城県沖の太平洋上で8月7日、航空自衛隊第7航空団第3飛行隊のF-2A戦闘機パイロットが、訓練中に緊急脱出する事案が発生した。脱出後、パイロットは百里救難隊のUH-60J救難ヘリによって病院へ収容されたが、怪我などなく命に別状がなかった。また付近の船舶などへの被害は、今のところ確認されていない。空自では、航空幕僚監部監理監察官を委員長とする事故調査委員会によって、事案発生の原因究明を急ぐ構えだ。
 空幕によるとF-2戦闘機は、対領空侵犯措置などの任務に関係する機体以外の飛行を見合わせる。事案発生直後、空自の全部隊を対象に航空機の飛行前・飛行後の点検を徹底させ、各パイロットには改めて各種緊急手順の教育を行うよう指示した。また脱出した周辺海域では捜索機による確認を行っており、機体の一部と見られる浮遊物を確認した。落水した機体のサルベージについては、現在調整中としており、今後、海上自衛隊の協力を得て浮遊物の捜索や回収について調整を進めていく。

※写真1=臨時会見に臨む森田空幕長