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2025.06.20

WING

内倉空幕長、入鹿池のT-4引揚げに五洋建設と契約

 大型機材使用できず、機体回収で原因究明近づくか

 内倉浩昭航空幕僚長は6月19日、愛知県犬山市の入鹿池へ墜落したT-4練習機のサルベージについて、民間事業者の五洋建設と契約したことを明かした。今月16日の契約時には、海での作業とは大きく異なるため、引き揚げる機材の入水場所や法令手続きなどを確認し、今後最適な時期などを見極めて作業を開始すると説明した。
 引揚作業の日程などはまだ決まっていないものの、機体の大部分が回収されれば、事故調査のさらなる進展も期待される。そのため、少しでも多くの構造部材を引き揚げたいとして、特に事故原因の究明に最も寄与すると見られるエンジン部分の引揚げが望まれる。
 また今回、引き上げを行うのは山林に囲まれた淡水になる。通常の洋上では、引揚げのポイントへ大型船を持っていって作業するところ。当然、大型の機材を持ち込むことが難しいため、例えば「イカダのようなものを浮かべるなどの作業を検討している」という。