記事検索はこちらで→
2025.06.19

WING

GNSS干渉が足元で3倍に、脅かされる航空安全

 IATA・EASAがリスク軽減で包括計画

 全地球航法衛星システム(GNSS)干渉が、2021年から2024年にかけて220%増、つまり3倍以上増加している。IATAのグローバル航空データ管理フライトデータ交換(GADM FDX)データによって明らかになった。
 こうした事態を受けて国際航空運送協会(IATA)と欧州航空安全庁(EASA)は6月18日(独ケルン現現地時間)、GNSSの干渉に起因したリスクを軽減するための包括計画を発表した。
 ロシアによるウクライナ侵攻や世界各地で紛争、あるいは政情不安が顕在化するなか、GNSS信号に対するジャミング(妨害)、スプーフィング(なりすまし)は増加傾向にあって、とりわけ東欧および中東地域で急増。ただ、それらの地域に留まらず、世界各地で同種の事例が多発しており、航空輸送の安全が脅かされている。