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2025.06.12

WING

ヘキサゴン、航空機産業向けに新型レーザートラッカー

 数時間の検査を数分に短縮、労働力不足問題に寄与

 Hexagon(ヘキサゴン)のマニファクチャリング・インテリジェンス部門は、航空宇宙産業などの大規模製造の検査を効率化する新型レーザートラッカー「Leica Absolute Tracker ATS800」の販売をスタートした。
 ヘキサゴンによれば、従来数時間要していた大型構造物の検査時間を数分にまで短縮することができるとのこと。同社が特許を取得した「TruePointテクノロジー」を使用し、最大40メートルの高精度反射板無しスキャンにより、足場やターゲットの配置が不要となる。

また、小型のフォームファクター、ワイヤレス接続、バッテリー駆動により、大型部品の周りを簡単に移動でき、SDKを使用してAMRやロボットにシームレスに統合することを可能に。手動および自動化の使用に対応したポータブル設計としたことで効率的に作業を行うことができるようにした。
 さらに、反射板測定と直接スキャンを組み合わせることにより、組み立て中に移動するコンポーネントをリアルタイムで追跡・測定。アライメント、結合、統合中の2つの別々のデバイスや停止測定サイクルの必要性を不要にすることができるという。
 手動プログラミングを必要とせず、主要部品のジオメトリを識別する自動フィーチャ認識機能「FeatureDetect」を実装。オペレーターの負荷を軽減することで、自動化および手動検査プロセスの生産性向上に寄与する。この「FeatureDetect」は、CADデータまたは独立してATS800に内蔵された高解像度パノラマカメラを使用して動作するとのことだ。
 ヘキサゴンはこの新型レーザートラッカーについて、「労働力不足やコスト上昇の中で生産を拡大しようとする航空宇宙メーカーのニーズに対応するため」に開発したことを明かした。

※画像=ヘキサゴンが開発した「Leica Absolute Tracker ATS800」(提供:ヘキサゴン)