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2025.06.09

WING

陸自総火演、12SSM改良型や滑空弾など初披露

 最新の戦闘を踏まえて紹介、弾薬76トン使用

 陸上自衛隊は6月8日、東富士演習場で実弾を使用した「令和7年度富士総合火力演習」を行った。占領された島の一部を領域横断作戦によって奪還するという想定で、各種火器・火砲を公開した。特に今年は、最新の装備品として防衛装備庁と研究開発中の将来装備品の一部を展示し、12式地対艦誘導弾や、島嶼防衛用高速滑空弾などを初披露し、スタンド・オフ防衛能力の獲得・強化を進めていることを示した。
 総火演は自衛隊の各学校の学生などへの教育訓練の一環として行っており、1961年から始まり今年で67回目。多次元統合防衛力の骨格として陸上自衛隊が果たす役割について、自衛隊学生のみならず国内外へ周知する。参加した演習部隊は約2000人で、統裁部も含めると約2900人。戦車・機動戦闘車など50両が参加し、各種火砲は約60門、航空機は約20機参加した。演習は夜まで行い、使用した弾薬は合計約76,6トンで約8.7億円に上った。うち昼間の演習では約58,8トンで約6.4億円、夜間では約17.8トンで約2.3億円だった。

※写真2=今年の総火演で初披露した12式地対艦誘導弾能力向上型