記事検索はこちらで→
2025.05.30

ウイングトラベル

★NAA田村社長、後任の藤井氏「一番信頼している」

 任期中にコロナ禍、各種支援で回復体制確保

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は5月29日の会見で、後任の次期社長に内定した元国土交通事務次官の藤井直樹氏について「航空行政の経験を十分に持ち、成田空港の課題に手腕を発揮できる」と説明。官僚時代には多くの接点があったとして「後輩の中では一番信頼している」と高く評価した。
 成田空港では、滑走路増設を含む大きなプロジェクトを抱えているところ。「さらなる機能強化」では、用地確保を加速化させて着実に工事を進めなければならない。さらに並行して進める「新しい成田空港」構想では、関係者との連携を重視しながら着実に進めていかなければならない。そうした課題が山積している中で、次期社長ならば「数々の課題を解決に導ける」と太鼓判を押した。
 正式な社長交代は、6月20日の株主総会後に決まることになる。田村社長は退任後も「何らかのかたちで成田空港をサポートしていく」として、NAAへアドバイスするポジションに就くことを示唆した。
 田村社長がNAA社長へ就任したのは2019年6月。当時を振り返れば、順調に増大する航空需要によって、NAAでは「毎年最高益を更新していた」と説明。何もしなくても利益を出していたが、就任直後に連続して大型の台風が通過した。そのときには「多くの旅客を空港に滞留させてしまった」のだが、対応に当たった経験が滞留者対応の改善につながったという。

※写真=会見で質問に答えるNAA田村社長