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★NAA、成田空港「更なる機能強化」へ本格着工

単なる工事にあらず、地域と未来切り拓く整備
成田国際空港会社(NAA)は5月25日、本社ビルで成田空港新滑走路などを整備する「さらなる機能強化」の鍬入れ式を行った。これまで準備工事を進めてきたが、今後滑走路造成の本格工事に取り組む。この整備では、空港の南東側へ新たに3500メートルのC滑走路を整備する。さらに既存のB滑走路では、1000メートル北方向へ延伸して3500メートルにする。2029年3月末までの完成予定で、それにより年間発着容量が約50万回に拡大することになる。
式の主催者代表として式辞を述べた田村明比古社長は、今回の着工が単に空港の施設整備に留まらず「地域とともに未来を切り拓くもの」だとした。空港の成り立ちを考えれば、空港と地元住民は相容れなかったが、地道な対話で着実に信頼を積み上げてきたという。現在、アジア主要都市では拡大する航空需要の獲得合戦が進み、首都圏でも成田のさらなる機能強化が必須となった。同整備事業では「千葉、茨城で200回を超える説明会を行い、工事について丁寧に説明した」とのこと。
その甲斐あって、膨大な用地取得に当たり、今年4月の時点で「8割超の用地確保を達成し、本格着工の準備が整った」と説明した。さらなる機能強化では、新たに空港を造るほどの大規模な工事となるが「地元との信頼が基盤」だとする考えを示し、その上で「地域と一体的・持続的に発展していく」と話し、地域と取り組む整備だと強調した。
※写真1=鍬入れ式では、国、県、地元協議会関係者や議員などが参加した