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2025.05.14

ウイングトラベル

★KNT-CTHD24年度決算、旅行回復で7.5%増収

 利益は受託事業縮小・コスト増でマイナス

 

 KNT-CTホールディングス(KNT-CTHD)が5月13日に発表した2025年3月期(2024年度)連結決算は、売上高が前期比7.5%増の2754億1600万円、営業利益が16.9%減の60億4000万円、経常利益が15.1%減の67億7600万円、当期純利益が1.9%増の76億8000万円となった。海外旅行の需要が前期に比べて回復基調となったことなどで売上高が増加した。一方で、新型コロナウイルス関連の公務受託事業減少と、人件費の増加により営業、経常利益は減益となった。最終利益については投資有価証券を一部売却したことによる特別利益が発生したため増益となった。

 

 国内旅行、チャータークルーズや学生団体好調
 海外旅行は高単価のツアーが堅調に推移

 

 旅行事業の動向を見ると国内旅行については個人旅行では北陸新幹線延伸で福井県への旅行や年末の伊勢志摩方面が好調に推移した。また、クラブツーリズムではチャータークルーズ商品が好評だった。団体旅行は企業系コンベンションの受注獲得や修学旅行を始めとした学生団体の取り扱いが好調に推移した。
 海外旅行については、新型コロナウイルスや急激な円安による海外旅行控えの傾向が和らいだことで前期に比べて取扱額が上昇した。特にクラブツーリズムの添乗員同行ツアーでヨーロッパ方面や海外クルーズ、米国の野球観戦ツアーが好調に推移。近畿日本ツーリストでは、パリオリンピック・パラリンピックの観戦や、企業の視察招待や海外見本市関連の旅行取扱が増加した。
 訪日旅行はクラブツーリズムの訪日外国人向けグローバルサイトを立ち上げたことにより、香港・台湾方面を中心に個人旅行需要を獲得したことが売上高アップに貢献した。

 

※写真=会見で2024年度決算の結果と今後の見通しについて説明するKNT-CTホールディングスの小山佳延代表取締役社長