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2025.05.07

ウイングトラベル

★UAL、東京を軸に北米-アジア間輸送強化へ

 ANAとの綿密な連携で路線網拡充目指す

 

 ユナイテッド航空(UAL)のパトリック・クエ-ル上級副社長(グロ-バルネットワ-ク計画・アライアンス担当)は、成田空港で行われたウランバ-トル線の開設式典で報道各社との取材に応じ、北米-アジア間の航空ネットワ-ク拡充に向けて、共同事業(JV)を展開する全日本空輸(ANA)との連携を一層緊密にしながら、成田・羽田の東京2空港を軸に輸送力の強化を進めていく考えを示した。クエ-ル上級副社長は「ユナイテッド航空は、世界中の旅客がよりユニ-クな旅行ができるような環境を整備していく」と述べた上で「マ-ケットの成長に向けて、ANAとしっかりと協議を重ねながら、ネットワ-クの拡充に取り組んでいきたい」と述べた。

 

 以遠権活用で成田からの定期便拡大
 セブ皮切りにウランバ-トル、高雄、パラオへ

 

 同社はコロナ禍を経て、航空需要が堅調に伸びていく中で、以遠権(中継地以降への運航を認める権利)を活用した路線網拡充を積極化しているところだ。
 このうちアジア圏のネットワ-ク拡充については、昨年10月にフィリピンのセブに就航したのを皮切りに今月1日からは、米国の航空会社として初進出となるモンゴルのウランバ-トル線を開設した。
 さらに7月には台湾・高雄線の就航が決定。さらにまだ時期は未定としながらもパラオのコロ-ルに定期便の運航を計画しているところだ。
 クエ-ル上席副社長は、東京2空港の位置付けについて「羽田空港は日本の地方都市を繋ぐ場として意識している。その一方で、成田空港については、北米とアジア地域を結ぶ拠点として重要な役割を担っており、今後も力を入れて取り組みを進めていきたい空港である」と述べた。
 重ねて、アジア地域のネットワ-ク強化については「ANAの協力なしでは実現することができない」点を強調。そうした中でクエ-ル上級副社長は「今後のネットワ-ク拡充に向け、ANAと綿密に連携しながら、さまざまな可能性を検討していきたい」とした。

 

※写真=本紙らとの取材に応じたユナイテッド航空のパトリック・クエ-ル上級副社長