WING
全操縦士、飲酒基準は呼気中アルコール濃度0.09mgに
航空局、飲酒基準を厳格化で数値基準明確化
航空局は1月31日、本邦航空会社各社で運航乗務員などの飲酒による問題が多発したことを受けて、飲酒基準を厳格化する方針を固めた。これは昨年12月25日に公表した「航空従事者の飲酒基準に関する検討会」(検討会)の中間とりまとめを踏まえたもので、その数値基準としては全ての操縦士を対象に、血中アルコール濃度が1リットル当たり0.2g以上、呼気中アルコール濃度は1リットル当たり0.09・以上とすることを決めた。また、本邦航空運送事業者を対象に、アルコール検査を義務化することのほか、アルコール教育の徹底、飲酒にかかる不適切事案を航空局に対して報告を義務化することなども求めた。
既報のように、検討会がまとめた中間とりまとめでは、国内航空会社はもちろん、海外航空会社、自家用運航者など、全ての操縦士を対象に、運航に対して影響を及ぼすと認められる体内アルコール濃度を明確化するとして、血中濃度0.2g/L、呼気濃度0.09・/Lを設定することを提言。今回明確化した数値基準は、この検討会の中間とりまとめの内容を踏襲するかたちで設けた。この数値以下のアルコール濃度であっても、正常な運航に影響がある場合には、引き続き運航禁止となる。ちなみに、自動車の場合は、血中濃度0.3g/L、呼気濃度0.15・/Lとなっている。