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2023.03.24

WING

JAL赤坂社長、ボーイングと737-8を21機購入契約

 -800型機から刷新、約15%のCO2排出削減効果

 日本航空(JAL)の赤坂祐二社長は3月23日に開いた会見で、ボーイングと737-8型機21機を購入する契約を締結したことを発表した。ボーイングへ航空機を発注するのは実に18年ぶり、今後2026年の導入開始を目指して機材の刷新を進める。赤坂社長はJAL保有機について「省燃費・低騒音機材への更新を着実に行う」として、現有の737-800型機から更新してグループの二酸化炭素排出量削減目標を達成する考え。この更新で二酸化炭素排出量および燃料消費量を約15%削減できる見込みだ。
 赤坂社長は、2050年度までに二酸化炭素排出を実質ゼロにする目標がポストコロナ最大の課題とする。特に力を入れる機材更新では国内線の777-200ER型機からA350-900型機への更新が完了間近となって「大型機の更新はかなり進んだ」と説明した。一方で小型・中型機では旧来の737・767型機を「まだ90機ぐらい保有している」ため、小型のMAXシリーズ737-8型機を購入して、随時737-800型機を更新していく。
 737-8型機購入の決め手については、当然同規模の機材としてエアバスのA320neoも候補として挙がっていたものの「今737-800を使っており、MAXはファミリア」と述べて、パイロットや整備の移行がスムーズであることを示唆し「総合的に判断して決めた」という。
 しかし737-8型機はこれまで2件の事故により、飛行を停止していた経緯がある。赤坂社長は「安全性を最優先にし、社内技術陣が徹底する」ことを強調した。これまで2つの事故については原因が究明されて、米連邦航空局(FAA)が対策措置を認可した。また737型機シリーズはこれまで約5000機製造された信頼性の高い機体であり、十分に安全を確保できるとした。
 また同じMAXシリーズの737-10型機については、型式の取得していないものの「ポテンシャルが高い飛行機」として関心を示した。購入については、今後のプロセス見て検討を行っていく考え。

※写真=737-8型機21機購入決定を説明するJALの赤坂社長

※この記事の概要
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