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2023.03.15

WING

川崎重工、新SSMは多機能性付与し試作フェーズへ

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 政府が重視するスタンド・オフ防衛能力の強化の観点で川崎重工業は、長射程かつ敵艦船からの迎撃に対する高い残存性を有する「島嶼防衛用新対艦誘導弾(新SSM)」の開発を防衛省契約において進めている。
 周辺各国のレーダや射程の長いミサイル開発が急速に進むなか、日本としても対応を迫られている。自衛隊員の安全を確保しつつ、敵の攻撃を効果的に阻止する必要があって、敵艦艇などに対して脅威圏外から対処可能なスタンド・オフ防衛能力の強化が注目されている。
 政府・防衛省はF-35A戦闘機に搭載するJSMなどのスタンド・オフ・ミサイルの導入を進める決定を下したほか、島しょ防衛用高速滑空弾などの研究開発にも着手した。
 そうしたなか新SSMの開発について同社の下川広佳プレジデントは「新SSMの研究試作(その1)、(その2)は今年度に完了済み」であることを明かしつつ、「機体コンセプトおよびエンジンの試作・納入、所内試験を経て、来年度からさらにモジュール化による多機能性を付加した誘導弾の試作フェーズへ入っていく」ことを明らかにした。ちなみに、同ミサイルのエンジンは、川崎重工業が開発に取り組んだ「XKJ300-1A」が搭載されている。

※この記事の概要
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