スペースジェット中止、悲願の国産旅客機道半ば

MHI泉澤社長「再開に足る事業性見いだせず」

　三菱重工業の泉澤清次社長は2月7日に開いた会見で、子会社の三菱航空機がこれまで開発を続けてきたスペースジェットの開発中止を発表した。2020年10月に一旦立ち止まって事業の持続可能性を検討してきたが「開発再開に足る事業性を見い出すことができなかった」という。完成できなかった理由は、民間航空機の型式証明プロセスに対する理解が不足していたことと、長期の開発を継続するためのリソースが不足していたためだと説明した。このため、日本航空機産業の悲願だった民間航空機の開発は道半ばで終わりを迎えることになった。しかしここで得た知見は次期戦闘機の開発などへ活用できるとして、一定の成果を得ることができたとした。

※写真＝会見でスペースジェット開発中止を説明する三菱重工業の泉澤清次社長