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2023.01.05

WING

新しい成田検討会、施設集約のワンターミナル構想支持

 バランスの取れた位置に整備、現施設使いながら建設へ

 「新しい成田空港」構想検討会の第3回会合が12月23日に都内で開かれ、成田空港が年間発着容量50万回を実現した際の旅客ターミナル施設について、1ヵ所に集約するコンセプトが望ましいとして一致。整備を行う成田国際空港会社(NAA)では今後ワンターミナル方式を追求していく方向性を固めた。参加した委員たちはIT化による利便性向上を反映することはもちろん、ビジネスジェットのニーズ拡大に取り組むべきとする意見や、国際線・国内線乗継も含めた乗継需要の取込みに力を入れるべきとの意見が示され、ワンターミナル化を支持した。
 NAAが示したワンターミナルコンセプトは、有識者らのお墨付きを得たことで今後、実現に向けて検討を進めることになる。現在の旅客ターミナルは第1から第3まで分散したユニットターミナル方式となっているが、これを1つに集約して機能を共有化し、高効率な運用を可能とする。検討会後の説明によれば、新たなターミナルを建設する位置や形状などは今後検討するため、今のところは未定とする。しかし3本目滑走路が完成した後を考えれば、必要とされる要件は滑走路の配置とバランスの取れた位置にあり、まとまりのあるエリアを確保できること。さらに既存ターミナルの運用を継続しながら段階的に整備できることに加え、鉄道や道路などアクセスの接続が可能であることだとする。現有ターミナルのある場所は、空港敷地拡張後でもほぼ中央に位置しており、アクセス機能も有する。そのため新ターミナルも既存の施設と同様の場所となる可能性が高い。