記事検索はこちらで→
2022.10.03

WING

攻撃能力備えた様々なUAV、その世界を探る!

 陸幕も年末向け無人アセット防衛能力検討深化

 岸田内閣は令和4年6月7日に発表した経済財政運営と改革の基本方針2022、いわゆる「骨太の方針」の中で、5年以内に防衛力を抜本的に強化する方針を打ち出している。
 防衛省はこの方針を実現に向けて「スタンド・オフ防衛能力」、「総合ミサイル防衛能力」、「無人アセット防衛能力」、「領域横断作戦能力」、「指揮統制・情報関連機能」、「機動展開能力」、「持続性・強靭性」の7項目を重点的に整備する方針を固め、令和5年度防衛予算の概算要求にこれらの7項目を、金額を定めず事業だけを明記して、年末の予算編成時にその事業に必要な経費を要求する「事項要求」の形で盛り込んでいる。
 その一つである無人アセット防衛能力は平時における隙の無い警戒監視体制の構築と、総合ミサイル防衛能力やスタンド・オフ防衛能力などによる抑止が機能せず、万が一侵攻を受けた際に、無人装備品(アセット)を活用して人的損耗を抑えつつ、非対称な戦い方により侵攻を阻止・排除することを目的とするものだ。
 陸上自衛隊はUAV(狭域用)JDXS-H1(スカイレンジャー)の取得を継続すると共に、新たに警戒、監視、情報収集、攻撃、輸送などに使用できる無人機の整備を要求している。この「無人機」について陸上幕僚監部は、情報収集能力に加えて攻撃能力も備えた多用途UAV(無人航空機)、小型攻撃用UAV、駐屯地の警備などに使用するUAV、UGV(無人車両)などであり、活用を検証するための経費を要求したと説明している。
 ちなみに陸上幕僚監部は具体的な方向性について、年末に改訂される防衛関連三文書の策定過程において検討していくとしている。(写真・文=竹内修)
※この記事の概要
・情報収集・攻撃能力に長けたMQ-1C
 露軍を苦しめたバイラクタル
 徘徊型弾薬、「Hero」・「スイッチブレード」
 自衛隊で検討進む無人防衛アセット

 駐屯地警備などのUGV、参考品取得へ
 海・空でもそれぞれ無人アセット検討  など