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2022.06.22

ウイングトラベル

★IATA、今年の純損失97億ドルに改善予想

 北米市場黒字化、23年に業界全体で黒字化予想

 

 国際航空運送協会(IATA)は6月20日(ドーハ現地時間)、ドーハで開催中の第78回年次総会において、2022年の航空業界全体損失額を97億ドルに修正した。昨年10月の段階でIATAは、今年の業界の損失額を116億ドルと予想しており、新型コロナウイルス感染症からの回復が急速に進んだことを踏まえ、損失額を上方修正した。ちなみに2020年は1377億ドル、21年は421億ドルもの損失を計上していた。
 IATAによると、すでに北米市場では今年88億ドルの黒字化が見込まれている。依然としてゼロ・コロナ政策を採る中国市場など、回復にバラつきはみられるものの、2023年には航空業界全体が黒字に手の届く位置にあるとの見方を示した。
 北米や欧州市場を中心に回復傾向が顕著になると、コロナ禍に門戸を閉ざしていた各地の市場が開き始めた。中国や日本など、未だ厳しい制限が課せられた国なども散見されるほか、人件費および燃料費の上昇という課題に直面していることにも関らず、効率化と利益率向上によって、航空会社各社は損失を縮小することに成功している様相だ。