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2022.06.14

ウイングトラベル

★HIS中間決算、純損失過去最大の269億円

 海外旅行回復遅れや電力事業収益悪化響く

 

 エイチ・アイ・エス(HIS)が6月13日発表した2022年10月期第2四半期(21年10月〜22年4月)の連結決算は売上高が684億9100万円、営業損失は316億6900万円から281億3000万円、経常利益は306億5200万円から281億1100万円にそれぞれ改善した。ただ純損失についは235億9700万円から269億1100万円に悪化し、中間期としては過去最大の損失額となった。国内旅行やテーマパーク事業などで収益回復の動きが見られたものの、主力の海外旅行の回復が遅れていることに加え、電力小売子会社の売却に伴う「関係会社整理損失引当金繰入金」として30億9300万円を計上したことや、繰延税金資産の取り崩しにより法人税額が増加したことから、純利益が悪化する格好となった。22年10月期通期の業績見通しについては、コロナ禍の影響を現時点では合理的に算定することが困難であることから「未定」とした。
 なお、同社は今期決算から「収益認識に関する会計基準」を適用し会計基準を変更したことから前年同期との単純比較ができない。ちなみに会計基準の変更により337億8000万円の差異が発生しているとしている。

 

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