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2022.05.02

ウイングトラベル

【潮流】観光立国から「観光孤立国」へ

 今年のゴールデンウィーク(GW)は、コロナ前に戻ったように観光地は繁忙期らしい人出で賑わいを見せている。航空機、新幹線は満席の状況、5月3日、4日はホテル・旅館もほぼ満室で、キャンセル待ちが続いている。公共交通機関、宿泊施設、観光施設などは感染防止対策に努め、旅行者はマスクを着用しているが、そうしたことを除けば、GWの国内観光は完全に戻った。
 政府は観光施策に手を拱いて、GW期間はGo Toトラベルの再開はおろか、県民割、ブロック割の対象からもはずした。国内観光が回復したことを受けて、Go Toトラベルの必要性を問う声が出ているが、話は全く逆ではないか。政府が何もしないから国民が動き出したのだ。
 政府はオミクロン株の流行に対する入国禁止の水際対策、ウクライナ侵攻に対するロシア経済制裁など、世論受けの実行は早い。だが、コロナに対する規制緩和など世論に批判されそうな施策は遅々として進めない。