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2021.11.22

ウイングトラベル

★JTB中間決算 資産売却で67億円の黒字転化

 旅行外事業5割超え、構造改革で営業損失圧縮

 JTBの山北栄二郎代表取締役社長執行役員は11月19日の中間(4-9月)決算会見で、今中間期は旅行以外の収益が52%と初めて半数を超えるとともに、構造改革によるコスト削減、資産売却益等で67億円の中間黒字に転化したと説明した。通期見通しは、国内旅行需要の回復と旅行外事業の拡大、コスト削減などにより、当初計画通り最終損益で黒字を確保する。
 山北社長は今中間期について、「厳しい環境だったが、構造改革が進捗し、旅行外の新たな収益源を確保できた。資産売却等で最終的に黒字を達成できたことは良かった」と総括した。
 JTBグループの今中間期の売上高は20年比38.5%増、コロナ前の19年比で73.8%減の1798億円。営業原価は20年比31.7%増、19年比76.4%減の1272億円で、営業収益(売上総利益)は20年度比58.2%増、19年比64.4%減の526億円だった。営業費用の販管費は構造改革で20年比17.9%減、19年比39.3%減の857億円と1000億円を割った。
 これにより、営業損失は711億円から331億円に、経常損失は580億円から260円に圧縮した。営業損失は20年比320億円/46.6%、経常損失は380億円/44.9%とそれぞれ5割近くの圧縮となる。経常損失には雇用調整助成金が71億円計上されている。中間期の純損益は特別利益として自社ビル等の固定資産売却益を311億円計上したことで、20年同期の781億円の赤字から67億円の黒字に転換した。これはコロナ前19年の中間黒字43億円を5割以上も上回る。

 

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