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2018.08.30

WING

小野寺防相、次期大綱・中期防へ委員会設置

内閣府の懇談会と連動、省横断で取組み

 小野寺五典防衛大臣は、年末にも発表を計画する次期「防衛計画の大綱」および「中期防衛力整備計画」の検討体制として、自らを委員長とする「将来の防衛力検討委員会」を設置した。これは内閣府で設置された、有識者による「安全保障と防衛力に関する懇談会」とともに、防衛力のあり方の検討を防衛省として深化させるもの。省内での横断的な検討体制を設けて、8月末までに第1回会合を開催するとしている。
 小野寺大臣は28日の閣議後会見で、同委員会の構成委員には、政務3役、事務次官、局長、4幕長などの幹部が入ると説明した。次期防衛大綱については、これまでにも省内で検討を行ってきたが、このほど政府内に有識者懇が立ち上げられたことを機に「それを受けて、議論をさらに深めていくために、このような組織をつくった」と述べた。特に「宇宙・サイバー領域を含め、新たな領域、横断的な様々な防衛力の能力向上が必要」との考えを示し、さらに陸・海・空の統合運用を推進して、あらゆる領域での防衛能力向上が重要になることを強調した。
 防衛省の「将来の防衛力検討委員会」では、政府が27日に設置した「安全保障と防衛力に関する懇談会」で有識者から出される様々な意見を踏まえ、大綱・中期防の検討を深化させるという。今後、有識者から何度も意見が出されることを想定し、その意見に応えられる体制をつくるとして、委員会と懇談会のやり取りが国家安全保障会議(NSC)全体に及ぶことになるとした。