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2021.08.13

WING

第133回 日本が危ない! 日韓関係改善は長期戦も覚悟

注目の韓国大統領候補

関係改善の道のり遠く

 

 韓国では来年3月に大統領選が行われる。大統領、文在寅は7月23日の東京五輪開幕式に合わせて2年ぶりに訪日し、首相、菅義偉と会談するが、文政権下で悪化した日韓関係が好転する兆しはない。与野党の大統領候補の発言に関心が移っているが、与党候補らは「反日」を売りにしている。誰が当選しようとも日韓関係に変わりはないどころか、韓国は日本を「仮想敵国」としてみているかのように軍事力を増やしている。韓流ドラマや韓国人歌手にうつつを抜かしている時ではない。
 先日、日本政府当局者や民間の外交・安全保障問題の専門家がオンラインで意見交換する場があった。そこで話題に上ったのが日韓の防衛費の比較である。
 日本では防衛相、岸信夫が日経新聞のインタビューなどで、防衛費の予算要求について国内総生産(GDP)の1%枠にこだわらず増やす方針を示している。岸は中国の海軍力増強に備え「従来と抜本的に異なる速度で防衛力を強化しなければいけない」と強調した。岸が「追い風」としたいのが4月の日米首脳会談後の共同声明で日本は「自らの防衛力を強化すると決意した」と表明したことだ。菅は会談後の記者会見で、共同声明について「日米同盟の羅針盤になる」と言い切った。しかし、オンライン会議に出席した日本政府当局者によると、訪米から帰国した後の菅は新型コロナウイルス対策で頭の中は一杯で「防衛力の強化をいかに図るかなどほとんど頭にない状態」が続いているという。
 自民党の防衛関係議員らは大幅な防衛費の増額を求めているが、秋の衆院選を控え、公明党からは慎重論が出ることが予想される。歴代政権の中でも特に公明党依存の強い菅だけに、公明党の反対を押し切ってまで防衛費の大幅増には踏み込まないとみられている。

 

うなぎ登りの韓国国防費
26年には逆転する可能性も

 

 会議で、ある民間の専門家は「中国の国防費はすでに日本の4倍以上であり、米国と力を合わせていかないととても対抗できない。北朝鮮も核・弾道ミサイルの配備を進めている。これに加えて目を向けなければいけないのは最近の韓国の軍事力増強だ」と語った。

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