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2021.04.21

WING

IATA、単一欧州空域プロジェクトが崩壊危機と警鐘

各国政府と管制プロバイダー思惑絡み瓦解も

 国際航空運送協会(IATA)は4月20日(ジュネーブ現地時間)、欧州の航空交通管理システムの改革を目指した「単一欧州空域(シングル・ヨーロピアン・スカイ:SES)」プロジェクトが停滞していることについて、欧州委員会の提案を各国が支持しない場合、プロジェクトは崩壊の危機に直面すると警告した。
 この「シングル・ヨーロピアン・スカイ」プロジェクトは欧州委員会がイニシアティブを執っているプロジェクトで、2000年台初頭からスタート。ところが各国や航空ナビゲーションサービスプロバイダー(ANSP)の利害や思惑が複雑に絡み、プロジェクトはすっかり停滞してしまっている。
 遅々として進まないプロジェクトに怒り心頭なのが、IATAのウィリー・ウォルシュCEOだ。2000年台初頭からプロジェクトが開始されたことに触れつつ、「目標は何ら達成されていない」とコメント。IATAは「シングル・ヨーロピアン・スカイ」プロジェクトが停滞しているのは、ANSPが不適切な目標管理と不十分な独立した監視を行ってきたためだ」と批判。欧州委員会の提案は・・・・・・・・。

 気候変動・コロナ危機のダブルパンチだからこそ推進を

 
※写真=IATAはシングル・ヨーロピアン・スカイプロジェクトは崩壊の危機に瀕していると警鐘を鳴らした。気候変動危機とコロナ危機に直面した今こそ推進すべきと訴えている