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2018.07.20

ウイングトラベル

HTJ、ハワイ島観光需要回復へプロモ積極展開

JAL、ハワイアン航空と初の共同企画実施

 ハワイ州観光局(HTJ)はキラウェア火山の噴火によるハワイ島への観光需要の減退に歯止めをかけるための取り組みを一層強化する。日本からハワイ島に直行便を就航する日本航空(JAL)とハワイアン航空(HAL)とともにリカバリーキャンペーンを展開するほか、7月19日にはハワイ島観光局や火山の専門家などが現地から来日し、日本のメディアや旅行会社に対して最新状況を説明するセミナーを開催した。キャンペーンやセミナーを通じて、改めて火山噴火による影響は最小限であることや観光への影響は皆無であることを消費者に周知していくとともに、火山以外の観光資源に対するプロモーションを強化することで、ハワイ島への日本人訪問客を増やしていきたい考えだ。

 

 専門家が来日、キラウエア火山の現状を説明
 被害エリアは島内0.2%、観光への影響なし

 

 7月19日に開催したセミナーには、ハワイ島観光局のロス・バーチ局長、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)のカラニ・カアナアナ ハワイアン・カルチャー ディレクター、ハワイ大学ヒロ校地質学科の客員教員で米国地質観測所ハワイ火山観測所准研究員のリック・ハズレット氏、JAL767運航乗員部第一路線室主席機長の板垣英樹氏。そしてHTJのミツエ・ヴァーレイ局次長が参加。観光、文化、火山活動、飛行への影響といったそれぞれの観点からハワイ島を取り巻く状況について説明を行った。
 ハワイ島では今年5月にキラウエア火山の大規模噴火が発生。これに伴う溶岩の流出で、南東部のレイラニエステート地区に避難勧告が出された。また、ハワイ火山国立公園は山頂などが避難地域となったこともあり閉園している状況となっている。
 ただ、溶岩流出エリアはハワイ島全体の0.2%の地域にとどまっているほか、宿泊施設や各種ツアーについても避難地域を除いては通常営業を行っているのが実情だ。
 バーチ局長は「5月の噴火以来、折に触れてハワイ島の観光の現状について説明してきた。ハワイ島の火山は35年間活動を続けており、われわれは常に隣り合わせであり、今もいつもと変わらない生活を送っている。また、避難地域は最小限であり、万全なサポートが行われている。観光については閉園している国立公園以外は通常の営業を行っている」と述べ、今回の噴火による観光の影響は最小限であることを強調した。
 噴火発生後HTJはフェーズをわけてプロモーションを展開してきたが、直行便を運航するJAL、HALとタッグを組んで初めての合同キャンペーンを企画。今回のキャンペーンは「今こそハワイ島に行こう!」というタイトルで展開する。ハワイアン料理などを展開するトミーバハマ銀座店で7月20日〜9月30日までフェアを開催するほか、SNSによる企画を展開。ツイッターまたはインスタグラムでJA公式アカウントをフォローし、ハッシュタグ「#今こそハワイ島に行こう」を入れて写真を投稿すると投稿件数に応じて抽選でプレゼントを贈呈する。

 

※写真=メディア向けセミナーで、ハワイ島の現状を説明した関係者、左からハワイ島観光局のロス・バーチ局長、ハワイ州観光局のミツエ・ヴァーレイ局次長、、ハワイ大学ヒロ校地質学科の客員教員で米国地質観測所ハワイ火山観測所准研究員のリック・ハズレット氏、ミスアロハハワイ、日本航空767運航乗員部第一路線室主席機長の板垣英樹氏、ハワイ・ツーリズム・オーソリティのカラニ・カアナアナ ハワイアン・カルチャー ディレクター