記事検索はこちらで→
2018.06.28

WING

ピーチ、営業収入5.9%増で5期連続増収

営業利益減益も黒字、利益率は10.6%に

 ピーチ・アビエーション(APJ)はこのほど、2018年3月期決算(2017年4月1日〜2018年3月31日)を発表した。営業収入は対前期比5.9%増の547億4000万円で、5期連続の増収となった。利益面では、営業利益が8.1%減の57億9300万円、経常利益が5.4%増の56億7700万円、当期純利益が24.6%減の37億2800万円と、黒字を達成した。
 ピーチによると、2017年度の営業利益率は10.6%になり、利用状況として平均搭乗率が有償ベースで86.9%、旅客数が約512万人となった。代表取締役の井上慎一CEOは、2017年度決算の結果に「5期連続の黒字を達成することができた」と評価した。昨年度ピーチは、仙台空港を拠点化し、国内路線では新潟線へ新規就航した。これら路線拡充の取組みは、「国際線を含む地方からの路線拡大で地方創生を加速させてきた」として、地域の発展にも貢献していることを説明した。
 また井上CEOは、今年度中に計画する新千歳空港の拠点化にも言及。同空港を拠点とすることで「日本列島を縦断するかたちで拠点空港を置くことになり、ピーチを使うインバウンドが南北に移動できる体制が整う」として、インバウンド拡大施策に貢献することを強調した。
 さらに、ピーチでは2019年度にかけてバニラエアを統合する計画としているが、井上CEOは「これまで以上にピーチらしさ、独自性を発揮し、日本発のアジアのリーディングLCCを目指す」として、統合後はピーチカラーを強く打ち出す姿勢を示した。
 ピーチは、2012年3月に関西空港を拠点に運航を開始。2014年7月には那覇空港、2017年9月には仙台空港を拠点に拡大してきた。現在、20機のA320で、国内線15路線、国際線15路線に就航する。今年8月1日には関西-釧路線へ就航を計画し、さらに今年度内には新千歳空港を拠点空港とする計画だ。