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2018.06.26

WING

小野寺防相、北の問題改善も中国を警戒

東シナ海、尖閣を巡り緊張感を持って対応

 小野寺五典防衛大臣は、6月24日の航空自衛隊久米島分屯基地の視察で会見に応じ、「北朝鮮の問題が平和裏に解決に向かえばよい」との考えを示す一方で、防衛省として「同じく中国に対しても注意を払っていく必要がある」と警戒した。小野寺大臣は特に、中国の近年の軍事力の大幅な増強に加え「東シナ海、尖閣諸島を巡っては、今でも緊張感を持って対応している状況にある」と説明。続けて「しっかり日本を守るためにも、南西地域の警戒監視は今後とも強化していく必要がある」との考えを示した
 このたびの大臣の視察は、米朝会談を受けて緊張緩和の流れの中で行われたもの。南西地域のレーダーサイトは、特に中国の活動を警戒する。小野寺大臣は「対話のムードというのが確かに外交当局ではあると思う」と話す一方、防衛当局から見ると、北朝鮮では核・ミサイルの目に見えたかたちで廃棄に向けた動きが見られない中、少なくとも、日本に届く数百発の弾道ミサイルおよび複数の核弾を保有していると語った。さらに中国については、沖縄-宮古島間を通過する海洋進出など、最近南西地域への進出が数多く見られるとして「防衛当局としては、警戒監視を続けていくことは、必要な役割だ」と強調した。