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2020.06.09

WING

航空会社、座席供給量回復加速も未だ昨年の3割水準

予約検索・需要回復傾向で航空会社は小さな自信?

 世界各地で航空輸送再開に向けた動きが急速に加速しつつある。航空会社各社は夏の繁忙期シーズに向けて、一斉に座席供給量の拡大へと動き出した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で崩壊した空のネットワークが、再開に向けて自信を取り戻しつつある———。それでも回復に向けた道のりは、まだまだ先の長いものとなりそうだ。フライトステータスなどのデータサービスを提供するOAGのジョン・グラント氏は「3月における世界の座席供給量は始めの2週間において、1日あたり約300万席分も失われていった」と振り返りつつ、「ここ最近は2週間で1日あたり44万席以上が増加した」と回復基調にあることに言及。ただ、それでも「昨年の同じ週の座席供給量と比較すると、昨年は1億1180万席であることに対して、現在はわずか3720万席に留まる。昨年と今年では実に7800万席分もの開きがある」として、昨年の同じ週と比較すると、今週(6月8日の週)の世界の座席供給量は未だ3割程度に留まることを明らかにした。
 航空会社各社は利用者に向けて航空輸送は更にバイオセキュリティ対策を強化するとして、安全性を強調するメッセージを続々と発信。国際民間航空機関(ICAO)のタスクフォースは、新型コロナウイルス感染拡大に関するレポートおよびバイオセキュリティ対策の指針となる付属文書を発行するなど、業界全体が一丸となって航空再開に向けた対策を講じている。
 そうしたなか多くの都市で予約検索数が増加傾向にあって、・・・・・・・・。

 中国の座席供給量独走続くも米市場が猛追
 来週以降、ドイツがトップ10圏内に復帰視野
 直前の座席供給量修正相次ぐ
 9・10月の座席回復も散発的?

※グラフ=座席供給量の回復傾向は確か。利用者の予約検索や需要回復基調に あって航空会社は自信を取り戻しつつある。ただ、座席供給量の拡大は慎重を 期している(提供:OAG)